PCI(Peripheral Component Interconnect)バスの規格策定を行っている標準化団体PCI-SIG(Special Interest Group)は2月5日,データ転送速度が最大4.3Gビット/秒と現在の4倍にした「PCI-X 2.0」のドラフト仕様が技術的検討を行うワークグループで最終段階に入ったと発表した。PCI-X 2.0のレビュー草案仕様は2002年の第1四半期にPCI-SIG総会に提案され,第2四半期に公開される予定。

 PCI-X 2.0は,現行の「PCI-X 1.0a」の同期周波数133MHzの2倍のデータ・レート(DDR)および4倍のデータ・レート(QDR)技術を使用することでPCIバスの帯域幅を2.1Gバイト/秒および4.3Gバイト/秒以上に広げる。仕様書では,さらにエラー検出や訂正(ECC)を進めることで信頼性を高めることを規定している。PCI-X 2.0は従来規格との互換性を保ったまま,広帯域のI/O(入力/出力)を提供する。

 新規格が決まることで,Ultra640 SCSI,Serial Attached SCSI, Serial ATA,RAIDボードなど高速化するストレージのI/Oアダプタの拡張バスに利用できる。他にも,10ギガビット・イーサネットや10ギガビットFibre Channel,4X Infinibandなどのアダプタにも利用することができ,エンタープライズ向けのサーバーやワークステーションのクラスター接続を実現する。

(茂木 龍太=日経Windowsプロ)