シマンテックは,企業向けウイルス対策ソフト・セット製品の新版「Norton AntiVirus Enterprise Solution 4.6」を11月26日に発売する。Windows XPに対応するほか,社内を移動するマシンが最新のウイルス定義ファイルを近くのサーバーからすばやく取得する仕組みの採用,ターミナル・サービス対応などが特徴。

 製品は,クライアント用ソフトおよびファイル・サーバー用ソフトをセットにした「Norton AntiVirus Corporate Edition 7.6」,管理ツール「Symantec System Center 4.6」などから成る。複数のマシンのウイルス対策ソフトの設定変更などが管理ツールのコンソールから一元管理できる。ウイルス定義ファイルや検索エンジンも管理コンソールからまとめてアップデート可能である。

 新版では,社内を移動するクライアントPCが,ウイルス定義ファイルを早く取得できる機能を装備した。ウイルス定義ファイルを保管する親サーバーが拠点ごとに複数設置されている場合,最も近くのサーバーを自動的に選択して取得する。これまでは1台のクライアントに親サーバーを1台しか対応させられなかったが,新版では複数台の親サーバーと対応させられるようになっている。

 クライアントが,WINSやDNSに依存しないで親サーバーを発見する機能も備える。WINSやDNSが完全に整備されていないなどでこれまではクライアントが親サーバーを見つけられないことがあったが,新版ではあらかじめ登録しておくと確実に発見できる。

 自動的に新種ウイルスと思われるファイルを隔離して,シマンテックの研究所に送付し,最新のウイルス定義ファイルを取得するデジタル・イミューン・システムも前バージョンから引き継ぐ。Norton AntiVirus Corporate Edition 7.51からデジタル・イミューン・システムにはクローズド・ループ・オートメーションという自動化機能が備わっている。

 企業向けライセンス販売と小規模ネットワーク用にライセンス数を限定したパッケージ「NAV ESスターターキット」の店頭販売の2通りで提供する。企業向けライセンス価格は,クライアントおよびサーバーと管理ツールをセットにして100ライセンス購入する場合が,1ライセンス当たり7700円など。「NAV ESスターターキット」は1サーバー/5クライアント用が8万8000円など。

 対応するクライアントOSは,Windows 95/98/Me/NT Workstation 4.0/2000 Professional/XP(Home/ Professional)。DOS/Windows 3.1/NT3.51対応版を別途同梱している。対応するサーバーOSは,Windows NT Server 4.0/2000 Server(Advanced Server含む),Novell NetWare 3.2J/4.xJ/5.xJ。

(干場 一彦=日経Windowsプロ)