米Microsoftは開発ツールVisual Studioの次期版「Visual Studio .NET」を11月にも完成し,2002年2月に出荷開始する予定だ。同スイート製品の最大の話題は,社内的に「Visual Java .NET」と呼んでいた,Java言語をベースとしたオプショナル・コンポーネントを主力開発ツールとして加えることだ。

 Microsoftは以前,Java言語の開発ツールを出荷していたが,Windows XPにJavaの仮想マシン(Java VM)を搭載しないと明言するなど,Java言語の所有者である米Sun Microsystemsとの法的な問題で,Java関連の製品提供からは退いていた。なぜここに来てMicrosoftは,Java関連製品を出すのか明らかにしていないが,Javaが急速に多くの開発者に支持され,無視できない存在になっていることによる措置と思われる。

 Visual Studio .NETは,10月末米国ロサンゼルスで行われる開発者向けカンファレンス「Professional Developers Conference(PDC)」で,製品候補版であるRelease Candiate(最終バージョン)を配布する予定である。ここでは .NET Frameworkライブラリのほぼ最終バージョンと,個人向けWebサービス「 .NET My Services」(開発コード名Hailstorm)用のソフトウエア開発キット(SDK)も含む。