マイクロソフトは10月4日,セキュリティに関する情報や対策をいち早くユーザーに提供することを目的とした「ストラテジック テクノロジー プロテクションプログラム」を開始した。Code RedやNimdaといった強力で悪質なワーム(ウイルスの一種)が発生し,Microsoft製OSの危険性が声高に叫ばれているのを受け,セキュリティ対策の必要性をユーザーにより理解してもらうことが狙いだ。米Microsoftも米国時間の10月3日に同様のプログラムを発表しており,それを元に,国内市場向けに拡張した内容になるもよう。米国では,同社のWebサーバー向けセキュリティ対策ツール「IIS Lockdown Tool」などを提供していくことや,企業ユーザー向けにセキュリティ・パッチの自動更新サービスなどを提供していくことが決定している。

 同プログラムはマイクロソフト1社だけでなく,関連するベンダーと協調して実施する。国内の主要PCベンダー12社に加え,シマンテックやトレンドマイクロなどのウイルス対策ソフト・ベンダー4社,ニフティやドリームネットなどのインターネット・サービス・プロバイダ8社が,密接に連携しながらウイルス情報や対策を共有し,いち早くユーザーに提供する。パートナ企業との協力により,セキュリティ・セミナーも実施する予定という。

 これに伴いマイクロソフトは,セキュリティ対策に必要なパッチ・ソフトやService Packをひとまとめにした「Microsoft Security Program日本語版」を近日中に提供する。同社のWebサイトからダウンロードできるほか,CD-ROMによる配布を予定している。

(菅井 光浩=日経Windowsプロ)