米Microsoftは米国時間10月1日,モバイル・ソリューション向けサーバー製品の新版「Mobile Information Server 2002 Enterprise Edition」を発表した。同社主催の技術セミナーMEC 2001で明らかにしたもの。同セミナーでは,Exchange 2000 Server用のXML Webサービスの開発を支援するキット「Exchange 2000 Server Developer Enablement Kit」の配布も行われた。

 Mobile Information Server(MIS)2002 Enterprise Editionは,携帯電話などのモバイル機器からExchange Serverやイントラネットを利用するためのゲートウエイ製品でMIS 2001 Enterprise Editionの後継。新版では,Pocket PC 2002を採用したモバイル機器などとExchange Serverとの同期がとれるようになった。このほか新しい電話のサポート,新しい管理ツール,パフォーマンスの向上などが特徴(該当サイト)。

 Exchange 2000 Server Developer Enablement Kitは,CD2枚で構成される開発者向けツール・キット。ExchangeをベースにしたXML Webサービスの開発を支援するツールなどが入っている。MECの参加者に配布された。最新のExchange Software Development KitやExchangeベースのXML Webサービスのサンプル,XML Webサービス開発についてのホワイト・ペーパー(技術文書)などからなる。

 マイクロソフト日本法人によるとMIS 2002の「米国での出荷時期,日本での対応はすべて未定」という。米国では,企業向けのMobile Information Server 2001 Enterprise Editionと,通信業者向けの同Carrier Editionがこの5月に製造工程向け出荷を開始して,現在販売中となっている(該当サイト)。日本ではモバイル通信市場の事情の違いから,MIS 2001日本語版の提供は見合わされている。

(干場 一彦=日経Windowsプロ)