マイクロソフトは,9月19日,Windows XP日本語版の推定小売価格を発表した。11月16日のWindows XP発売に合わせて,64ビット版Windows XPとアドオン・ソフトの「Microsoft Plus! for Windows XP」も同時出荷する。

 Windows XP Professionalの通常版は,3万5800円,アップグレード版が2万3800円,アカデミック・アップグレード版が2万800円である。なお,Windows 2000 Professionalユーザーは2002年2月末まで特別アップグレード版を1万5800円で購入できる。Windows XP Home Editionの通常版は2万5800円,アップグレード版が1万3800円。

 Windows 2000 Professional日本語版を発表した時点の推定小売価格と比べると,6~13%安く設定している。アップグレード版は約13%安く設定されている。

 Windows XP Professionalへは,Windows 98以上とNT4.0/2000からアップグレードできる。また,Windows XP Home EditionはWindows 98/Meがアップグレードの対象で,Windows 2000 Proからはアップグレードできない。なお,Windows 95以前のユーザーは,どちらに移行するとしても通常版を購入する必要がある。

 企業で一括して導入する場合,ライセンスの割引制度であるボリューム・ライセンスを利用することが多い。Windows XPでは,ボリューム・ライセンスで購入できるのはProfessional版のみ。これまで,マイクロソフトは「企業ではProfessional版を使ってほしい」と訴えてきた。Home Editionをボリューム・ライセンスの対象から外して,企業が導入しにくくしているようだ。

 マイクロソフトは,64ビット版の「Windows XP Professional 64-bit Edition」も11月16日に発売する。ただし,パッケージでの販売はしない。大量のメモリーと強力な演算能力を必要とする科学技術計算やCAD(Computer Aided Design),コンテンツ制作向けのPCワークステーションにプリインストールしたマシンとして販売される。

 また,派手なスクリーン・セーバーやゲームなどをWindows XPに追加する「Microsoft Plus! for Windows XP」も同時に出荷する。価格はオープン。4800円くらいと予想される。

 Plus!は,音声でアプリケーションを操作する機能を追加できる。幕張メッセで開催されているパソコン関連の展示会「World PC Expo 2001」の基調講演で,この機能を使ってWindows Media Playerを操作するデモが披露された。人が普通のスピードで話しても,ほぼ命令した通りにアプリケーションが動いた。

伊藤 康生=日経Windows 2000