NetIQ日本法人は,Windows NT/2000 Serverやその上で動作するアプリケーションなどの稼働状況を監視するツールの新版「AppManager Suite 4.0J」を9月26日から出荷する。Webトランザクションの監視などインターネット・ビジネス系の機能を追加したほか,レポーティング機能や耐障害性などを改善した。価格は,基本部分であるオペレータ・コンソールが39万円,監視対象のアプリケーションに応じて必要になる管理エージェントが8万円から。

 Webトランザクションの監視は,複数のWebページを操作して完了する処理の総合的な応答時間を計測する機能。電子商取引サイトの発注処理などの管理に利用できる。Webサーバー・サービスの動作状況やURL指定アクセス時の応答時間などは現行版も計測できるが,新機能を使うと,サイトにアクセスするユーザーの感覚により近い値が計測可能になる。

 レポーティング機能では,グラフの3次元化などが図られている。異常値として設定するしきい値が計測結果を示す3次元グラフの中にも現れ,問題のある部分が分かりやすく表示可能だ。また,独自のクラスタ方式によりこの管理ツール自体の信頼性を高めた。これまでは,OSが備えるクラスタ・サービスで信頼性を高めることができたが,片方を待機状態にする必要があった。新版では,両方ともアクティブにして利用できる。

 監視対象に応じて別途必要になる管理エージェントは,製品出荷と同時にActive Directory用やExchange,SQL Server用など17種類が提供される。少し遅れ,トレンド・マイクロのInterscan for Exchange,Check Point Firewall-1用など5種類が12月にリリースされる予定。

 3月に米NetIQと合併した米WebTrendsの製品を日本で扱うことも発表された。WebTrendsのセキュリティ分析やファイアウオール分析ツールなどは,従来通りアズジェントやソフトボートがユーザーに販売する。NetIQ日本法人は,両社への国内供給元になるほか,製品の日本語化や国内での技術サポートを担当するという。

(干場 一彦=日経Windows 2000)