ノベルは,NDS eDirectoryまたはLDAP対応アプリケーションの開発を手掛けるソフトウエア・ベンダーを対象に,8月30日から「NDS eDirectoryソリューションプログラム」を開始すると発表した。NDS eDirectoryまたはLDAPに対応したパッケージ・ソフトウエアを開発・提供するベンダーは,自社製品にNDS eDirectoryをバンドルし,ユーザー企業に無償で再配布できる。

 ユーザー企業は,無償配布されたNDS eDirectoryを自社システムに適用し,バンドルされたアプリケーション経由で利用できる。1社当たり(グループ企業を含む),25万ユーザー・ライセンスまで無償で利用可能だ。ただし,ASPなどの商用システムでの利用はこのプログラムの対象外。

 ノベルは,もともとNetWareなどのOSベンダーだったが,現在はディレクトリ・サービス製品の開発・提供とそれに関連するインテグレーションに事業の中心を移している。同プログラムは,米Novellが既に開始しているものだが,日本でも同様な展開を行うことで,ディレクトリ市場を拡大するとともに,関連するコンサルティング事業などで稼ぐ戦略という。

 NDS eDirectoryは,ノベルが開発したディレクトリ・サービス・ソフト。NetWare,Solaris,Linux,Windows NT/2000など複数のプラットフォームで利用できる。LDAPは業界標準のディレクトリ・サービス・インターフェース。米NovellはLDAPをサポートする製品ベンダーを集めて各社製品の相互接続性を検証するワークショップを開催するなど推進に積極的だ。

(干場 一彦=日経Windows 2000)