米Microsoftは7月24日,Windows XPの後継製品としてリリースを予定していたOS「Blackcomb(開発コード名)」のリリース予定を延期し,代わりに「Longhorn(開発コード名)」と呼ぶ中継ぎ版をリリースすることを決めた。中継ぎ版のリリースは,Windows XPの開発作業が一段落した2001年5月ころから検討され始めたという。

 Blackcombは,各種Webサービスとの統合をはじめ,.NET環境にフル対応したメジャー・バージョンアップ版である。MicrosoftはBlackcombのリリースを当初2002年に予定していたが,現段階でこのスケジュールには無理があると判断した。Longhornはこのリリース延期に伴って生じる,Windows XPからBlackcombまでのギャップを埋める製品で,2002年末から2003年初頭にかけて出荷を開始する予定。Blackcombのリリースは2003年か2004年になると見られる。

 Longhornについては,司法当局に配慮する形でWindows XPをスケール・ダウンさせた製品になるのではないかといったうわさがある。ただしMicrosoftはこれに反論している。Microsoftのプラットフォーム・グループ副社長であるJim Allchin氏は「計画には,司法当局との調停や反トラスト法問題に配慮したようなスケール・ダウンは含まれていない」とeWeek誌に語っている。