ロータスは6月12日,ナレッジ・マネジメント・システム「Knowledge Discovery System(KDS) R1.0」を発表した。KDSは,2001年2月に出荷した企業情報ポータル(EIP)構築ソフトの「K-station」と,新発表のナレッジ検索・分類ソフト「Discovery Server」から構成される。K-stationの企業情報ポータル機能を利用することで,エンド・ユーザーは欲しい情報を一括してWebブラウザに表示できる。一方,Discovery Serverは,企業情報ポータルのバック・エンドを担当する検索サーバー。社内のドミノ・サーバーやファイル・サーバーで管理している文書などを横断的に検索できる。

 Discovery Serverは,ユーザーがよく閲覧する情報や作成した文書,やり取りするメールの内容などを基に,ユーザーがどのようなカテゴリの知識を持っているのか自動的に判断することができる。専門家であると判断された場合,ユーザー・プロフィールにもキーワードとしてカテゴリ名を登録する。登録された専門家も検索対象になる。

 KDSには,リアルタイム・コミュニケーション・ソフト「Sametime」が組み込まれている。これにより,エンド・ユーザーがより詳細な情報を知りたいときに,その専門家が在席してるかどうかKDSの画面で確認でき,さらにチャットなどで会話をすることが可能になる。また,Web会議システム「QuickPlace」も組み込まれているので,複数ユーザーが集まって,掲示板によるディスカッションができる。

 対応OSは,Windows NT ServerとWindows 2000 Advanced Server。価格は,1ユーザーあたり5万6500円。サーバー数は無制限。

伊藤 康生=日経Windows 2000