米Microsoftは5月8日,サーバー管理用の新ソフト「Microsoft Operations Manager 2000(MOM 2000)」を発表した。Windows NT/2000のOSの基本サービスや,Exchange 2000 Server,SQL Server 2000といったサーバー・アプリケーションのイベントやパフォーマンスを集中管理するツールである。米NetIQの「NetIQ Operations Manager」の技術供与を受け開発したもの。6月に製造工程に入り,今夏の出荷を予定している。

 MOM 2000を使うと,ネットワーク上の複数のサーバーを管理対象として,OSやアプリケーションのイベントやパフォーマンスなどの稼働状況を集中管理できる。サーバーに発生する警告をモニターし,管理者のポケベルや電子メールに通知することも可能だ。イベント情報のレポートや傾向分析の機能も備える。

 管理対象となるOSのサービスやアプリケーションごとに,専用の管理ルールを規定した「Management Packs」と呼ぶモジュールをアドオンして利用する。Management Packsはアプリケーション固有のイベントの内容を運用管理ルールに基づいて自動的に判断し,管理者に警告を出したり,関連するKnowledge Base(サポート技術情報)を提示したりする。MOM 2000の基本機能として,Active DirectoryやIISを含むOS本体のサービスの管理を規定したManagement Packを標準装備する。Exchange ServerやSQL Serverといった.NET Enterprise Serversやサードパーティ製のサーバー・アプリケーション用など,追加のManagement PackはMicrosoftやサードパーティから提供される。

 MOM 2000に合わせて,NetIQは5月8日,MOM 2000用のアドオン・ツール「Extended Management Packs(XMPs)」を発表した。データベース管理システムのOracleやウィルス対策ソフト向けなど,12種類のツールを提供する予定である。XMPsを使って,SolarisやNetWareなどWindows以外のOSが混在する環境の管理も可能になるという。

 MOM 2000の価格は1プロセッサ当たり849ドル(推定小売価格)。ExchangeやSQL Serverなどのサーバー製品を管理可能な「Application Management Pack」は,1プロセッサ当たり949ドル(同)。

(森重 和春=日経Windows 2000)