NASとは,ネットワークに直結できるストレージを持つアプライアンス・サーバーの一種。OSとストレージのシステムが一体化しており,簡単な設定でファイルの共有や管理を行なうことができる。マイクロソフトとPCベンダーが提供するシステムの名称は「Windows Powered Network Attached Storage」で,Windowsのユーザーがシステム設定や管理,拡張などを簡単に行えることを売り物にする。
翌8日には,マイクロソフトとNECは,Windows 2000とPCサーバーのExpress5800をベースにしたNAS事業で提携したと発表した。両社は共同で,ファイル・システムをはじめとするWindows 2000の機能・性能をNAS用に最適化する。さらにNECは,ハードウエアをNAS用のWindows 2000に合わせてチューニングするとともに,同社のシステム管理ツール「ESMPRO」をNAS用に強化する。NECは2000年内にNASサーバーを出荷する予定である。
アプライアンス・サーバーには,NASのほか,Webサーバーやキャッシュ・サーバーがある。Webサーバーやキャッシュ・サーバーとしてのアプライアンス・サーバー市場では,LinuxやノベルのBorderManagerなど,非Windowsソフトが採用されることが多い。しかし,NASでは各種サーバー・アプリケーションやクライアント・パソコンとの親和性が強く求められる。この点ではLinuxなどよりもWindows 2000のほうが有利と言える。
マイクロソフトがNAS向けに出荷するOSはWindows 2000 Advanced Serverと見られる。サーバー・メーカーへの提供価格は未公表。
■マイクロソフト,単機能サーバー向けOS