同社がバージョンアップするのは,ODBC(Open Database Connectivity)ドライバの新版DataDirect Connect ODBC 3.6と,OLE DBデータ・プロバイダの新版DataDirect Connect ADO 2.5。DataDirect Connect ODBC 3.6は最新規格ODBC 3.52に準拠し,XML(eXtensible Markup Language)データをサポートした。一方のDataDirect Connect ADO 2.5は,従来DataDirect Connect for OLE DBと呼ばれていた製品。新たにOLE DB 2.5をサポートし,同じくXMLに対応した。
一方,新たに投入するのは,(1)ERP(統合基幹業務システム)のSAP R/3のデータにアクセスするコンポーネントDataDirect Connect Premium for SAP R/3,(2)メインフレーム上のデータベースDB2にアクセスするコンポーネントDataDirect Connect Premium for DB2,そして(3)ODBCドライバやOLE DBプロバイダなどを使って,RDBMSやメインフレーム,ERPのデータを一度に検索/編集できるようにするデータ統合エンジンDataDirect Connect Integratorの3製品だ。
米MERANTのBrian C. Reed副社長は今回の新製品投入について,「企業システムは年々複雑になり,クライアント/サーバー(C/S)システムやWebのデータだけでなく,メインフレームやERP(統合基幹業務システム)にあるレガシー・データをいかに統合していくかが,今後のe-ビジネスを展開していくうえでの重要なテーマになっている。このような多様なニーズに対応するため,データ・アクセス・コンポーネントも使いやすく高機能な製品が要求されている」と説明する。今後も「XMLやLinuxなど,プラットフォームやOSの枠にとらわれない製品を継続して投入する」方針という。
同社が発表した製品は次の通り。
製品名 | 概要 | 価格 | 出荷開始(予定) |
DataDirect Connect Integrator | RDBMSやメインフレームのデータ,ERPなどのデータを,統合的に扱えるようにする統合エンジン | 186万円から(1CPUあたり) | 6月末 |
DataDirect Connect ODBC 3.6 | 最新仕様のODBC 3.52に準拠したODBCドライバ。XMLもサポートする | クライアントが1万1000円から(1ユーザー),サーバーが56万円から(1CPUあたり) | 6月末 |
DataDirect Connect ADO 2.5 | DataDirect Connect OLE DBという製品名を変更。最新仕様のOLE DB 2.5に準拠したOLE DBデータ・プロダイバ。XMLもサポートする | クライアントが1万3000円から(1ユーザー),サーバーが56万円から(1CPUあたり) | 6月末 |
DataDirect Connect Premium for SAP R/3 | SAP R/3のビジネス・ロジックやデータベースに,ODBCやOLE DB経由で接続するためのコンポーネント | クライアント/サーバーが290万円から(50ユーザーまたは1CPUあたり) | 7月末 |
DataDirect Connect Premium for DB2 | データベースのDB2に米IBMが定めたプロトコルDRDA(Distibuted Relational Database Architecture)経由で接続するコンポーネント | クライアントが319万円から(35ユーザーあたり),サーバーが186万円から(1CPUあたり) | 7月末 |