C++Builder 4の最大の特徴は,マイクロソフトのC++処理系Visual C++(VC++)5.0のプロジェクト・ファイルを読めるようになった点と分散システム開発が容易になった点。特に,ORB(Object Request Broker)製品VisiBrokerを標準装備するEnterprise版の登場は,分散システムの開発がかなり現実的になったことを印象付けている。
一方,個人ユーザーは,Learning版が登場したことに注目すべきだろう。前版C++Builder3の廉価版Standard(2万9800円)より,価格を9800円引き下げた。ただし,Srandard版で搭載されていたデータベース・エンジンBDE(Borland Database Engine)が外されたほか,VC++プロジェクト読み込みといった新機能も搭載していない。あくまでC++Builderの入門用として割り切って使う必要がある。