インプライズは3月26日,C++処理系開発ツールの新版Borland C++Builder 4日本語版を出荷開始する。Learning(2万円),Professional(6万8000円),Enterprise(36万円)の3種類で構成。従来のStandard,Professional,Client/Server Suiteから名称と価格を若干変更し,入門者向けの廉価版(Learning)と分散システム開発に対応する高機能版(Enterprise)の位置付けを明確にした。

 C++Builder 4の最大の特徴は,マイクロソフトのC++処理系Visual C++(VC++)5.0のプロジェクト・ファイルを読めるようになった点と分散システム開発が容易になった点。特に,ORB(Object Request Broker)製品VisiBrokerを標準装備するEnterprise版の登場は,分散システムの開発がかなり現実的になったことを印象付けている。

 一方,個人ユーザーは,Learning版が登場したことに注目すべきだろう。前版C++Builder3の廉価版Standard(2万9800円)より,価格を9800円引き下げた。ただし,Srandard版で搭載されていたデータベース・エンジンBDE(Borland Database Engine)が外されたほか,VC++プロジェクト読み込みといった新機能も搭載していない。あくまでC++Builderの入門用として割り切って使う必要がある。