米Inpriseは2月2日,C++をベースにしたビジュアル開発ツールの新版C++Builder 4の販売を開始した。推定小売価格は,Enterprise版が2499ドル,Professional版が799ドル,Standard版が99ドル。

 新版では,CORBAへの対応やVisual C++との互換性の強化をはじめ,70以上もの機能を追加/強化したという。主なものは以下の通り。

(1)分散オブジェクト技術の二つの標準であるCOMとCORBAを利用したクライアント・アプリケーション/サーバー・オブジェクトを簡単に開発できるようにした。新たに2Way IDLツールやWizardを追加し,リモート・デバッグ機能も搭載した。同社のCORBA ORB(Object Request Broker)であるVisiBroker v3.3も付属する
(2)Visual C++のプロジェクト・ファイルを読み込んでビルドできるようになった。コンパイラもVisual C++独自のキーワードなどをサポート
(3)STL(Standard Template Library)を含む最新のANSI C++標準をサポートした
(4)ヘッダー・ファイルの情報を基にメンバー変数/関数やその引数などを表示/補完するコード補完/パラメータ補完機能を搭載
(5)クラスの作成やメンバーの追加などが簡単にできるClassExplorerを搭載
(6)Oracle 8i,SQL Server 7など最新のデータベースに対応
(7)COMクライアントの開発を簡単にするEZ-COMを搭載した

 C++Builder 4日本語版について,インプライズ日本法人の関係者は「すでに多国語対応しているので,基本的なモジュールは英語版と共通に使える。現在メニューなどの日本語化に取り組んでいるところ。2月中旬にベータ版を配布し,3月末に製品版を出荷する予定」と話す。