2005年7月11日,マクロメディアはFlash関連製品の次世代版の概要を公開した。中核となるのが,2005年中に登場するFlash Playerの新版。新版では,アニメーションの描画速度を大幅に向上させ,ビデオ画像の画質を改善する。フォント表示機構も改良し,小さい文字の可読性を高める。また,Webページや動画の上に動画を重ねる「アルファ・チャンネル」にも対応し,表現力を高める。

 PC向けだけでなく,携帯機器向けのFlash Playerも公開する。また,Playerの新版に合わせてオーサリング・ツール「Flash MX」の新版も投入する。これでPlayerの新機能に対応する予定。

 ビデオ・ストリーミング・サーバー「Flash Communication Server」の新版も2005年中に登場する予定。Flash Player新版に合わせてビデオ画質を向上させるほか,Webアプリケーション・サーバー「Flex」との連携機能を用意する予定。

 2006年にはFlexの新版を投入する。新機能の詳細は公開していないが,Flexサーバー上で動作するアプリケーションを構築するツールとして,Eclipseベースの製品を計画している。Eclipseのプラグインの形で提供する予定。Javaプログラマの間で普及しているEclipseに対応することで,Flexのさらなる普及を図る計画だ。

 同社はFlash関連製品をまとめて「Flash Platform」として展開していく。Playerだけでなく,ビデオ・ストリーミング・サーバーやアプリケーション・サーバーを強化することにより,単なるアニメーション表示プレーヤーから,業務アプリケーション・プラットフォームへと成長させる計画だ。

(日経ソフトウエア)