NECは2005年5月31日,オープンソース関連の4社と提携し,オープンソース・ソフトによるシステム構築や保守サポート,教育の各サービスを強化すると発表した。提携するのは,オープンソースのアプリケーション・サーバーで知られる米JBoss,Linuxディストリビュータでファイル・サーバーSamba 3.0を国際化するなどSambaにも強いミラクル・リナックス,オープンソース・ソフトによるシステム構築経験が豊富な米Twin Sun,オープンソースのデータベースPostgreSQLに強いSRAの4社。

 NECは従来からApacheやTomcat,Sambaなど14種類のオープンソース・ソフトを使ったシステム構築サービスと,データベースのPostgreSQLとMySQLの保守サポート・サービスを提供してきた。今回JBossと協力することで,新たにJBoss Application Serverのシステム構築/保守サポート・サービスとTomcatの保守サポート・サービスを開始する。また,ミラクル・リナックスと協力し,Sambaの保守サポート/教育サービスとディレクトリ・サービスOpenLDAPのシステム構築/保守サポート・サービスを提供する。SRAとの協力では,PostgreSQLの教育サービスを新たに開始し,技術者認定試験「PostgreSQL CE」を全国展開する。

 Twin Sunとは,オープンソース・ソフトで構築したシステムの24時間サポート体制の構築で協力する。日米の時差を利用して,昼間はNECグループ,夜間は米国のTwin Sunが日本のユーザーに対するサポートを行う。Twin Sunは米国の企業だが,「社員の半数は米国に永住権を持つ日本人なので,日本語でサポートできる」(Twin Sunの松尾正信代表取締役会長)という。

 発表会見にはJBossのMarc Fleury会長兼CEOも出席。「当社はすでに,日本企業として日本ヒューレット・パッカード,野村総合研究所の2社と非排他的パートナ契約を結んでいるが,日本ではNECが最も大きなパートナになる」と語った。

(日経ソフトウエア)