InstallShield Update Serviceは，簡単に言えば，Windowsが備えるモジュール・アップデート機能Windows Updateと同じような仕組みを持つアプリケーションを作れるというもの。開発元の米InstallShieldが，2年前に米国で発売したもので，日本語版はこれが初めて。同製品を利用することにより，ソフトウエア・ベンダーは自社製品にアップデート機能を搭載することで，エンドユーザーに対して，ソフトウエアのアップデートに関する通知，最新モジュールの配信，利用状況の把握などが可能になる。
製品は，(1)Update Agentモジュール（クライアント・マシンにインストールするプログラム），(2)Notificationサーバー（クライアントにアップデート情報を通知する），(3)Publisherサーバー（アップデート情報や構成を定義する），(4)アップデート・ファイル・サーバー（アップデート・ファイルなどを格納/配信する）──で構成される。
販売方式として，これらのすべてを購入する「サーバー・ソフトウエア・ライセンス販売」と，(2)と(3)のサーバーの運営をInstallShield社に任せる「ホスティング・サービス形式」の2種類がある。どちらも価格はオープンだが，ホスティング・サービス形式の推定実売価格は8万8200円（250ユーザー，税込）から。サーバー・ソフトウエア・ライセンス販売はネットワールドに問い合わせてほしい。
同時に発表されたInstallShield Xは，現行のインストーラ作成ツールInstallShield DevStudioの後継製品。従来，インストーラのターゲットOSごとに，Windows向けのDevStudioと，LinuxやUNIXなどWindows以外のOS向けのInstallShield MultiPlatformの2種類に分かれていたが，新版ではこれを統合した。InstallShield XだけでWindows，Linux，Solaris，AIX，Mac OSなど様々なOSを対象とするインストーラを作成可能になった。また，InstallShield Update Serviceの機能を絞った簡易版「Starter Edition」を搭載しており，アップデートの通知や配信機能を作成できる。
製品には，標準版のProfessionalと，日本語以外のインストーラも作成可能な上位版のPremierの二つのエディションがある。推定実売価格は，Professional Editionが23万9400円（税込），Premier Editionが36万7500円（税込）から。
（日経ソフトウエア）
