日本IBMは5月22日に,Javaアプリケーション開発ツールの新バージョン「WebSphere Studio Application Developer V5.1.2」(以下,WebSphere Studio)の出荷を開始する。新版の最大の特徴は,Webアプリケーションのビジュアル開発を可能にするユーザー・インタフェース技術JavaServer Faces(JSF)に独自の機能拡張を加えて,RAD(Rapid Application Development)機能を強化したこと。

 WebSphere Studioは,J2EE(Java2 Platform, Enterprise Edition)のアプリケーションやWebサービスを開発できるJavaの統合開発環境(IDE)。2003年12月9日に出荷開始した現行バージョン(V5.1.1)では,Javaの標準化コミュニティJCP(Java Community Process)が策定中だったJSFをテクノロジー・プレビューとしていち早く取り込んだ。今回の新版では,JCPが2004年3月に発表したJSFの正式仕様に対応し,StrutsベースのJ2EEアプリケーションやGUI部品をビジュアルに開発するStrutsビルダー,Java Visual Editorなどの機能を搭載した。これにより,Visual Basicによるアプリケーション開発と同じように,ボタンなどのGUI部品をドラッグ・アンド・ドロップで配置して必要な処理を記述するといった開発が可能になり,アプリケーション開発期間を大幅に短縮できるという。

 価格は,65万1000円(IBM推奨料金,税込)など。WebSphere Studioの既存ユーザーは,新版を無償で入手可能だ。5月22日から同社のWebサイトからダウンロードできる。なお,パッケージ版(メディア・パック)は6月18日から出荷を開始する。

(日経ソフトウエア)