このところWindowsに関する重大なセキュリティ・ホールが次々と見つかり,Windows Updateのサイトに対するアクセス数は,普段の10倍以上にも上っているという。つい最近の8月21日にも,Internet Explorer用の最新の累積的な修正プログラム(MS03-032)が公開されたばかりだ。

 だが,このMS03-032パッチを適用すると,ASP .NET 1.0のプログラムが動作しなくなるという不具合が見つかった。これは,Windows XPでWebサーバーのIIS(Internet Information Services)を動かす場合に,.NET Framework 1.0(Visual Studio .NET 2002)で開発したASP .NET Webアプリケーションが,正常に動作しないというもの。デバッグ・バージョンではエラーとなってしまい,デバッガを使わずに動かした場合にはIISの内部エラーが表示されたり,真っ白なページが表示されたりする。

 この問題は,ASP .NETを動かすときに利用されるユーザー・アカウント「ASPNET」を作り直すことで解決する。具体的な対処方法は,8月27日付けで公開されたマイクロソフトのサポート技術情報-827641に掲載されており,このページで問題を解決するためのバッチ・ファイルを入手できる。

 なお,Windows 2000やWindows Server 2003の環境では,この問題は発生しない。また,Windows XPでも,ASP .NET 1.1(.NET Framework 1.1)を利用していれば,問題は発生しない。

(日経ソフトウエア)