Visual Frameは,操作性の良いリッチなクライアントのJavaアプレット/アプリケーションを作成するJava開発ツール。以下のような三つの大きな特色がある。
- 開発が容易:画面設計を中心にした開発手順になっており,SwingなどのGUIコンポーネントとロジック部品(条件分岐やビジネス・ルールなど)を組み合わせてパラメータを設定するだけで,ほとんどコーディング・レスでアプリケーションを作成できる。入力チェックやデータ変換などよく使われる部品やロジックは標準で用意している。ただし,足りない機能は市販のコンポーネントを導入するか,独自にJavaで開発する必要がある。
- アプリケーションのレスポンスが良い:開発した部品の組み合わせ情報は,定義ファイルとしてクライアントのデータベース(XMLリポジトリと呼ぶ)に保管される。アプリケーションは,XMLリポジトリの定義ファイルに基づいて動的にクライアントで生成,実行される。通常のJavaアプレットのようにサーバーからダウンロードされる時間がないので,そのぶん起動が速くなる。サーバーとやり取りされるのは入力/出力されるデータ(XML形式)だけ。アプリケーションが変更された場合は,JDK 1.3のJWS(Java Web Start)という機能により,差分情報がXMLリポジトリに自動的に格納される。
- サーバー側のアプリケーションの種類に依存しない:J2EE(Java2 Platform, Enterprise Edition),サーブレット,CGI(Common Gateway Interface),ASP(Active Server Pages)など,XMLデータの送受信ができるものであれば種類を問わない。
(日経ソフトウエア)