サン・マイクロシステムズは8月1日に,Javaアプリケーション開発ツールの新バージョンであるSun ONE Studio 5, Standard Editionの販売を開始する。J2EE 1.3(Java 2 Platform, Enterprise Edition 1.3)に準拠したアプリケーションの開発が可能。機能的には前バージョンの最上位版Sun ONE Studio 4, Enterprise Edition(29万9000円)に該当し,価格は10万円。ただし,Sun ONE Studio 4では無償提供していたCommunity Editionは廃止する。

 Sun ONE Studio 5, Standard Editionは,オープンソース・コミュニティのnetBeans orgが提供するJavaアプリケーション開発環境NetBeans 3.5をベースにする。Javaプログラムから非Javaプログラムに非同期でメッセージを送るJMS(Java Message Service)のほか,Webサービスを実現するために必要なSOAP(Simple Object Access Protocol),UDDI(Universal Description,Discovery,and Integration),WSDL(Web Services Description Language)といった機能をサポートする。さらに,プラグイン・モジュールとして,J2ME(Java 2 Platform, Micro Edition)搭載の携帯情報機器(PDA)向けプログラム開発環境をWebサイトで無償提供する。このモジュールは既存のSun ONE Studio 4 Mobile Editionに相当する機能を備える。Sun ONE Studio 5の動作OSは,Solaris 8/9,Red Hat Linux 7.2,Windows 2000(SP3)/XP Professional,Red Hat Linux 7.2,Solaris 8/9で,Java 2 SDK Ver1.4.1_02が必要。

 Sun ONE Studio 5の出荷に先立つ6月26日に,ソラリス向けのC/C++(C99を含む)コンパイラおよびFORTRANコンパイラの新バージョンSun ONE Studio 8, Compiler Collectionの販売を開始する。既存のSun ONE Studio 7, Compiler Collectionと比べて,コンパイル時間が最大30%短縮し,生成するプログラムの実行性能が最大40%向上するという。マルチスレッド/マルチプロセサに対応したアプリケーションの開発も可能。価格は14万9000円。動作OSは,Solaris 7/8/9。

(日経ソフトウエア)