マーキュリー・インタラクティブ・ジャパンは5月16日に,Windows/Webアプリケーションの実行機能を検証する機能テスト・ツール「QuickTest Professional 6.0」を出荷開始する。表示するテキストやビットマップ画像に間違いがないか,ボタンが押せるかどうか,エラー・メッセージが正常に表示されるか,といったさまざまな画面表示機能を検証できる。ツールの最大の特徴は,ユーザーによるアプリケーション操作を記録して「テスト・シナリオ」を自動生成し,テスト・シナリオを反復実行してテストを実施できること。テスト用データを外部ファイルやデータベースから読み込み,動的にテスト内容を変更することも可能だ。

 ツールが自動生成したテスト・シナリオは,アイコンを使ったビジュアルな画面で表示される。操作手順がアイコンとして順番に表示されるため,専門家でなくても容易にテスト・シナリオを確認/編集できるという。テスト・シナリオは,内部でVBScriptのスクリプトとして記述されているので,VBScriptのコードを直接編集して修正したり,新たなスクリプトを記述してテスト・シナリオを作ることもできる。

 Javaや .NET Frameworkのアプリケーション,mySAP.comなどのERP(統合基幹業務システム)クライアント,Flashなどのマルチメディア・クライアントで利用できる。XML(Extensible Markup Language)やWebサービスを使ったアプリケーションのテストもできるほか,同社の負荷テスト・ツールLoadRunnerやパフォーマンス監視ツールTopazと,テスト・シナリオを共有できる。

 QuickTest Professional 6.0は,同社の機能テスト・ツール「WinRunner」の後継製品に当たる。同社は「WinRunnerは,QuickTestが持っていないDelphiやPowerBuilder向けの機能を備えているので,顧客のニーズに応じて住み分けできる」(マーキュリー・インタラクティブ・ジャパン,マーケティング部,植村 剛成ディレクター)と見ており,QuickTestの出荷後もWinRunnerの販売を継続するという。

 動作プラットフォームは,Windows 98/Me/NT 4.0(SP5以上)/2000(SP3)/XP(SP1)。価格はマシン固定のノード・ロック1ユーザー・ライセンスで92万3000円。クライアント/サーバー(C/S)ベースのフローティング1ユーザー・ライセンスで139万円から。

(日経ソフトウエア)