米Microsoftは2003年4月9日,Windows CE用のアプリケーション・ソフトやデバイス開発者向けにWindows CEのソースコードを開示すると発表した。対象となるのはWindows CE3.0と同 .NET4.0/4.1で,いずれもは組み込み機器向けのみ。Pocket PCやHandheld PC用は対象外である。すでにWindows 2000/XP,Windows Server 2003向けに実施しているソースコード開示プログラム「Shared Source Initiative(SSI)」の一環である。

 今回発表となったWindows CE向けのソースコード開示プログラムは「Windows CE Shared Source Premium Licensing Program(CEP)」と呼び,「Windows CE Shared Source Premium Derivatives License」と「Windows CE Shared Source Premium Derivatives Redistribution License」の二つのオプションがある。Derivatives Licenseではソースコードの閲覧と,ハードウエアおよびソフトウエアを特定の機能に最適化させることを目的としたソースコードの改変が認められる。ただし,改変したコードを再配布できない。一方のDerivatives Redistribution Licenseでは,改変や追加した機能をWindows CE機に実装して販売することが認められる。他のWindows向けに実施しているSSIでは,ソースコードの閲覧はできるものの,改変は禁止している。

 NECアクセステクニカ,NECインフロンティア,東芝,日立製作所,松下電器産業,三菱電機がCEPの契約締結を表明しており,日立製作所はすでにCEP下で改変を加えたWindows CE機を出荷している。

 MicrosoftはこれまでもWindows CEのソースコードの80%程度を公開しており,だれでも同社のWebサイトからダウンロードできた。CEPでは,ソースコードの開示範囲を,同社が所有権を持っているすべてのコード(全体の約95%程度)に広げた。

(日経ソフトウエア)