アジャイルプロセス協議会(Agile Process Association)は2月20日,記者発表会を開催し,同協議会の方針について説明した。この場で,同協議会が,ビジネス指向の組織であること,会員から会費を徴収する予定であることなどを明らかにした。アジャイル(agile=迅速な)プロセスとは,高品質なソフトウエアをすばやく開発する手法の総称である。

 同協議会は,日本におけるアジャイル・プロセスの普及と情報交換を目的に,2月1日発足した組織(関連記事はこちら)。技術交流,海外キーパーソンによるセミナー,ワークショップ開催,フレームワークの確立,開発ガイドラインの策定など,さまざまな啓もう活動を予定している。

 発起人の一人であるテクノロジックアートの長瀬嘉秀氏は「企業や組織の視点からアジャイル・プロセスをとらえ,アジャイル・プロセスを使ってビジネスで成功するための方策を探る」のが同協議会の目的の一つと語り,年間1万円から3万円程度の会費をとって,1年以内に契約ガイドラインなどの成果を出す方針であると説明した。具体的なスケジュールについては,「4月をメドに具体的な活動計画をたてる予定」(長瀬氏)という。

 暫定代表である豆蔵の羽生田栄一氏は,同協議会で策定したガイドラインについて「可能なものはできるだけ公開したい」と語り,「アジャイル・プロセスにこだわらず,広く開発プロセスの重要性を訴えていきたい。目標は日本独自の方法論を作ること」と抱負を語った。

(日経ソフトウエア)