日立製作所は,Windows用COBOL処理系の新バージョン「COBOL2002」シリーズを12月16日に販売開始する。出荷は2003年4月末の予定。2002年11月に制定されたCOBOL言語仕様の国際規格「COBOL2002(ISO/IEC 1989:2002)」に準拠すると同時に,Java,XML(Extensible Markup Language),SOAP(Simple Object Access Protocol)との連携機能を強化した。

 COBOL2002規格では,オブジェクト指向プログラミングをサポートする,プログラマが独自にデータの型や関数を定義できる,などの点でCOBOLの機能向上を図った。日立のCOBOL2002はこれらに加えて,COBOLによるWebアプリケーション開発を支援する機能を備える。具体的には,同社のアプリケーション・サーバーCosminexusと連携して,JavaからCOBOLアプリケーションを使えるようにするJava-COBOL連携機能や,COBOLでのXMLデータ受け渡しを支援するCOBOL-XML連携機能を用意する。前者はCOBOLで記述したプログラムをJavaBeansとして利用できるようにする機能である。さらに,製品の次バージョン以降で,マイクロソフトの .NET Frameworkを基盤としたWebサービスとのインタフェースを支援するCOBOL-SOAP連携機能を提供する。

 価格は,コンパイラを含むCOBOL2002 Net Developer開発環境が40万円,COBOLアプリケーションの実行時に使用するサーバー用ライブラリCOBOL2002 Net Server Runtimeが35万円,COBOLアプリケーションの実行時に使用するクライアント用ライブラリCOBOL2002 Net Client Runtimeが4万円,開発環境とサーバー用ライブラリのセット製品COBOL2002 Net Server Suiteが73万円,開発環境とクライアント用ライブラリのセット製品COBOL2002 Net Client Suiteが42万円。サーバー環境は,Windows 2000 Datacenter Server,同Advanced Server,同Server,Windows NT 4.0 Server。クライアント環境は,Windows 2000 Professional,Windows NT 4.0 Workstation,Windows XP Professional/Edition,Windows Me/98である。

(日経ソフトウエア)