インフォテリアは10月30日,社内外のシステム同士のデータ交換を実現するシステム連携ソフトの新版「ASTERIA R2」の出荷を開始した。ASTERIAはもともと主に,XML(Extensible Markup Language)ベースのBtoB(企業間電子商取引)システムを構築するためのソフトとして登場したが,新版はXMLだけでなく,既存システムで利用されるさまざまなデータ形式や通信プロトコルに対応。対象とするシステムを大きく広げた。

 交換可能なデータ形式として,XMLのほか,CSV(Comma Separated Value),固定長テキスト,Excelファイルなどに対応した。これらのデータに対し,マッパーと呼ぶ機能により,どのフィールドをどんな形式に変換するかといった指定を柔軟に行える。システム間の通信にもHTTP/FTP(インターネット),SMTP/POP3(メール),SOAP(Webサービス)といった多様なプロトコルを利用できる。これにより,外部からメールに添付して送られてくるExcelファイル(発注伝票など)を,社内のデータベースやERP(統合基幹業務システム)システムに格納するといったシステムを容易に開発できるという。

 ASTERIA R2が備えるGUIツール「ASTERIA Designer R2」は,データベース,データ形式,通信プロトコル,BtoBプロトコルなど利用可能な機能をコンポーネント(アイコン)として用意している。これらのアイコンをドラッグ・アンド・ドロップして線で結び,プロパティをいつか設定するだけで,ほとんどコーディングをすることなくシステムを開発できるという。

 ASTERIA R2は,上記のASTERIA Designer R2とサーバー・コンポーネント「ASTERIA Server R2」で構成されている。どちらもJavaで開発されており,WindowsのほかSolarisなどの各種UNIXで動作する。価格は1CPU当たり400万円から。

(日経ソフトウエア)