米Microsoftは6月26日,ASP .NETアプリケーション用ビジュアル開発ツール「ASP.NET Web Matrix 」の無償配布を同社のWebサイトで開始した(ファイル・サイズは1.2MB)。同サイトでは使い方を紹介したガイド・ツアーを照会できるほか,PDF形式のマニュアル(1.5MB)も無償でダウンロードできる。

 ASP.NET Web Matrixは,.NET FrameworkとWebサーバー・ソフト「IIS(Internet Information Services)」をインストールした環境で動くWebアプリケーションを,ビジュアルに開発するためのツール。同社の主力開発ツールである「Visual Studio .NET(VS .NET)」とほぼ同じIDE(統合開発環境)を備えており,Visual Basic .NETかC#を使って,Windowsアプリケーションの開発と同じような手順でASP .NETアプリケーションを開発できる。具体的には,ツールボックスからWebフォームにコントロールを配置してWebページを作成しコードを実装する,といった具合。データベース接続コンポーネントのADO .NETを使ったMSDE(Microsoft Data Engine),SQL Serverとの連携や,XML Webサービスの開発もサポート。基本的なASP .NETアプリケーションの作成には十分な機能を備えていると言ってよいだろう。

 ASP.NET Web Matrixは無償ツールということもあり,VS .NETが装備するデバッグ機能や,コーディング支援機能(インテリセンス)は備えていない。ツール本体はC#で書かれている。使用するには別途,.NET Framework(同社のWebサイトで無償ダウンロードできる)が必要。Windows 2000またはWindows XPで動作する。

(日経ソフトウエア)