C#は,同社が開発したオブジェクト指向言語。統合開発ツールの新版Visual Studio .NETの中核をなす。一方,CLIは同社が推進する新しいアプリケーション開発・実行環境 .NET Frameworkのサブセット。XML Webサービスを開発/運用するのに必要なクラスライブラリやコンポーネントを備える。今回公開したのは,欧州の情報通信関連技術の標準化団体であるECMAが,2001年12月に標準規格として承認したCLIおよびC#の実装に使用したソースコード。Windows XPとFreeBSDで動作する。
Shared Source Initiativeは,ソフトウエアの知的所有権を維持しつつ,学術,研究用途に限り,大学やパートナ企業のソースコード利用を認めるというもの。いわゆる“オープンソース”と異なる概念として,Microsoftが提唱した。同社はこの公開プログラムに基づき,2002年2月21日にパートナ企業に対して,Windows(Windows 2000,Windows XP,Windows .NET Server,Windows CE .NETなど)のソースコードを公開した。今回のCLIおよびC#のソースコード公開は,それに続くもの。Shared Source Initiativeの詳細についてはWebサイトを参照。
(日経ソフトウエア)