今回の発表ですぐに気付くのは,エディションの名称が変わったことだ。これまではOpen Edition以外のエディションは,Desktop DeveloperとServer Developerという名前だったが,それぞれProfessionalとEnterpriseという,「Delphi」や「JBuilder」と同じエディション名を採用した。これまでServer Developerと名乗っていたのは「Enterpriseと呼べるほどのものではない」(関係者)という理由からだった。Kylix 2で企業向けの機能を拡充したことで,なんとかEnterpriseと呼ぶにふさわしいものになったということだろう。
Enterprise Editionに関してバージョン1との具体的な違いは,(1)Webサービス作成用のコンポーネントを追加(BizSnap),(2)Webアプリケーション開発機構の強化(WebSnap),(3)データベース接続機能の強化(DataSnap),(4)同社のORB(Object Request Broker)ソフト「VisiBroker」を使ってCORBA(Common Object Request Broker Architecture)準拠の開発ができるようになった,など。これらは同社がこの6月に出荷したWindows用ビジュアル開発ツール「Delphi 6」がすでに持つ機能である。
(日経ソフトウエア)