米Sun Microsystemsは10月16日,オフィス向けアプリケーション・ソフト群の新版「StarOffice 6」のアルファ版(英語版)を公開したことを発表した。最大の売りは,今版からソースコードをオープンにしたこと。すでに10月13日から,同社のStarOffice関連オープンソース・プロジェクトであるOpenOffice.orgのサイトから,バイナリ,ソースコードともにダウンロードできる。

 StarOfficeは,ワープロ,表計算,プレゼンテーション,グラフィックス,データベース管理,HTML書類編集,電子メール,ブラウザなどの機能を備えるオフィス・ソフト群。前版のStarOffice 5.2は7月から,米Sony Electronicsや米Gatewayなどが自社のパソコンの一部にプリインストールした形で販売している。

 StarOffice 6のソースコードは,GNU GPL(General Public License)に基づく形で,自由に改変・利用できる(SunのSISSL(Sun Industry Standard Source License)を併用することも可能)。ソースコードの記述言語はC++だが,言語非依存のAPIも同時に提供しているため,JavaなどC++以外の言語からStarOfficeの機能を利用することも可能だ。ただし,ソース・ファイルは圧縮ファイルが76MB,展開後は365MBという巨大なものなので,注意する必要がある。

 StarOffice 6ではこのほか,アプリケーションの標準ファイル・フォーマットを従来の独自バイナリ形式からXMLに変更したことも大きな特徴だ。対応OSはSolaris,Windows,Linux。2001年前半にもMacOS版を投入する予定だ。StarOfficeの日本語版について,日本法人のサン・マイクロシステムズは「すでに開発を進めており,名称もSunOfficeとすることは決まっている。ただし,英語版のどのバージョンに対応するかは未定」(広報)としている。(日経ソフトウエア)