米Oracleが,米国で開催中のイベントOracle OpenWorldでOracle9i関連の新製品を矢継ぎ早に発表している。10月3日には基幹製品であるデータベース管理システムの新版「Oracle9i」の詳細を明らかにした。

 Oracle9iは,中核となるデータベース・エンジン「Oracle9i Database」と昨日(10月2日)発表したアプリケーション・サーバー「Oracle9i Application Server」(関連記事はこちら)で構成される。両製品によって,e-ビジネス・サイトの構築に必要なインフラを提供するとともに,管理やメンテナンスの手間の軽減を狙うという。

 Oracle9i Databaseは,メンテナンス作業中や思わぬ障害,人為的なミスなどが発生したときでもデータにアクセスできるようデータベースを構成できるのが特徴。新しい自動最適化機能や構成/管理ツールによって,管理もより容易になる。出荷開始は2001年前半を予定している。

 また,オプションとして「Oracle9i Real Application Clusters」と呼ぶクラスタ機能が加わり,拡張性が大幅に向上した。ディスク容量が許す限り,事実上無制限のユーザーおよびデータをサポートできるという。こちらも2001年前半に出荷開始する予定だ。

 このほか,開発ツールの新版「Oracle9i Developer Suite」も同時に発表した(出荷開始時期は未定)。設計段階からJavaによるプログラミングまで,Oracle9i対応アプリケーションの開発を幅広くサポートする。ASP(Application Service Provider)向けアプリケーションや,携帯電話など無線通信機器向けインターネット・アプリケーションの開発機能などが新たに加わる。