新「goo地域」の画面。スクロール表示できる地図に、地域情報が合わせて表示される
 NTTレゾナントは7月26日から、地図情報と連動した地域情報検索サービスを開始する。国内の大手検索ポータルサイトの事業者としては、グーグルに次いで2社目となる。

 サービスは、現在同社の提供する総合ポータルサイト「goo」上の地域情報コンテンツ「goo地域」(http://machi.goo.ne.jp/)と地図情報コンテンツ「goo地図」(http://map.goo.ne.jp/)を機能強化したもの。

 強化点は3つ。1つ目は、地図情報を、マウスをクリックした位置へスクロール表示できるようになったこと。2つ目は、地図上に、6万件の飲食店情報、宿泊施設情報、不動産店舗情報など合わせて30万件の地域情報を表示する点。情報は、地図の中心から500メートル圏内のものを表示する。地図のスクロールに合わせて、表示する情報は変化する。

 地域情報は、NTT番号情報やぐるなび、ウオーカープラスなどの提携サイト、および自社の検索エンジンから収集したデータを組み合わせたもの。そして3つ目は、探す対象と地域名を入力することで、その地域に特化した目的の情報を地図と合わせて表示する点だ。

 携帯電話からの検索には対応しないが、検索結果画面に表示されるQRコードを携帯電話に読み込ませると、目的地までの経路情報を表示できる。

150の主要地域については、より詳細な地域情報を表示できる。画面は「恵比寿」を選択した例

 グーグルが提供する「Googleローカル」および「Googleマップ」との違いは、現在地から目的地までの経路情報を表示できる点と、地域情報に連動した広告を表示する点、衛星・航空写真による地図表示に対応しない点、地図の表示方法が、ドラッグによる移動ではなく、クリックによるスクロールである点など。

 表示する広告には、クリック回数に応じて課金するPPC(Pay Per Click)方式を採用。表示は画面右上部に同時に3件までで、表示順は入札形式ではなくランダム形式になっている。これについてNTTレゾナントでは、「高い料金を払った広告主しか表示されない入札方式は、地域密着型のサービスには合わない。等料金で表示率も同じになるランダム方式の方が、地域の情報を広く伝え、店舗が共存共栄できるというメリットがある」としている。

 今後も機能拡張が続き、ドラッグ型スクロール表示や矢印カーソルキーによるスクロール表示の導入、ユーザーの居住地区を記憶して検索結果に反映する「マイエリア機能」の追加、goo上で提供する他のコンテンツとの連動などを予定している。
                         (安藤 智彦=日経パソコン )