SRAは2003年1月27日,オープンソースのDBMSであるPostgreSQLをクラスタ化する製品「QueryMaster」の販売を開始,同日出荷すると発表した。

 QueryMasterは,PostgreSQLが稼働する複数のサーバーを並列に動作させ,負荷分散や可用性向上を実現するツール。実体は,クラスタ化するためのソフトウエアを専用サーバーにインストールしたアプライアンス製品である。クライアントからの検索や更新の要求を中継して複数のサーバーに割り振ることで,システム全体としての性能を向上させる。また,複数のサーバーが同じデータを保持することで,1台のサーバーに障害が発生しても残りのサーバーで処理を続行できる。米TierFleet社が開発し,日本ではテクノグラフィーが総代理店となっている。価格は,QueryMaster1台でPostgreSQLサーバー3台をクラスタ化する最小構成で500万円。

 PostgreSQLは米California大学で開発されたpostgresを源流とするDBMSで,現在はThe PostgreSQL Global Development Groupが開発,オープンソース・ソフトウエアとして配布している。SRAはThe PostgreSQL Global Development Groupの一員であり,日本PostgreSQLユーザー会の理事長である石井達夫氏が在籍,PostgreSQLの有償サポート・サービスを提供している。

(高橋 信頼=日経オープンシステム)