ウォッチガード・テクノロジーズは2002年6月4日,大企業向けのVPN・ファイアウオール装置「Firebox Vclass」を発表した。

 最上位機種「V100」は,ギガビット・イーサネット・ポートを2個,予備用のイーサネット・ポートを2個搭載し,VPNトンネル数は2万,ファイアウオールのスループットは毎秒600Mビット,VPNスループットは毎秒300Mビット。6月下旬に発売し,7月から出荷を開始する。

 Firebox Vclassは,同社の「Fireboxシリーズ」の上位機種としての位置付けで,大企業向けの「V100」「V80」「V60」と,小規模事業所・在宅勤務者向けの「V10」の4シリーズで構成する。同社が開発したセキュリティ機能に特化したASIC(特定用途向け半導体)を搭載しており,ファイアウオール,負荷分散,IPsecベースのVPN,NAT,通信品質(QoS)管理---といったセキュリティ管理に関する全機能をハードウエアで処理するため,処理が高速であるとしている。

 最上位機種のV100はきょう体サイズが1Uで,ASICを2個搭載する。他の機種はいずれもASICを1個搭載。「V80」は4個のイーサネット・ポートと2個の予備ポートを備え,VPNトンネル数は8000,ファイアウオール・スループットは毎秒270Mビット,VPNスループットは毎秒150Mビット。V60も4個のイーサネット・ポートと2個の予備ポートを備え,VPNトンネル数は400,ファイアウオール・スループットは毎秒200Mビット,VPNスループットは毎秒100Mビット。V80/V60とも,きょう体サイズは1U。

 小型装置の「V10」は,2個のイーサネット・ポートを備え,VPNトンネル数は10,ファイアウオール・スループットは毎秒75Mビット,VPNスループットは毎秒20Mビット。

 価格はいずれも未定で,6月第3週に発表する予定。

中田 敦=BizTech編集)