シマンテックは2002年4月19日,コンテンツ・フィルタリング機能を搭載した企業向けアンチ・ウイルス・ソフトウエア2製品の新版を発売する。一つは「Symantec AntiVirus/Filtering 3.0 for Lotus Domino on Windows NT/2000(SAVFD)」で,ドミノで送受信するメールのウイルス・チェックとフィルタリングを同時に行う。もう一つは「Norton Antivirus gateway Solution」に同こんする「Symantec Web Security 2.5」で,WWWサイトからのファイル・ダウンロードやWWWメール経由でのウイルス・チェックを行うほか,不適切なWWWサイトへのアクセスを遮断するフィルタリング機能を持つ。
シマンテックは2002年2月に,Microsoft Exchangeに対応したSymantec AntiVirus/Filteringを出荷している。SAVFDは,そのドミノ版。複数のサーバーをグループに分け,グループごとに異なるポリシーを設定したり,異常な行為を自動で監視し未知のウイルスでも検出したりできるのが特徴。
Symantec Web Security 2.5は,2001年10月に発売したSymantec Web Security 2.0の新版。Windows NT/2000のユーザー情報やLDAP(Lightweight Directory Access Protocol)をサポートしたことで,独自のユーザー・データベースを作成する必要がなくなった。
いずれもDDL(Dynamic Document Review)と呼ぶ,シマンテックが開発した技術を使っている。DDLとは,コンテンツの文脈に基づいた単語チェックを行うもので「画一的なキーワード検索より,精度の高いフィルタリングが出来る」(ビジネス・アドミニストレーション本部製品企画部リージョナルプロダクトマネージャ 吉田一貫氏)と言う。
シマンテックは今後,すべてのゲートウェイ製品とグループウエア製品にコンテンツ・フィルタリング機能を搭載していく。現在出荷中の製品では,AIX版とSolaris版のSymantec AntiVirus/Filtering 2.5 for Lotus Dominoはコンテンツ・フィルタリングの機能を持たないが,これも次期バージョンで搭載する。「ウイルス・チェックとコンテンツ・フィルタリングを同時に行うため,別々の製品を稼働させるよりパフォーマンスが高い」(ビジネス・アドミニストレーション本部製品企画部リージョナルプロダクトマネージャ 吉田一貫氏)としている。
価格は,SAVFDが3950円(25~99ライセンスの場合の1ライセンス)から。Norton Antivirus gatewayが23万1500円(1~25ライセンスの場合)から。