VA Linux Systemsジャパンは2002年3月19日,オープン・ソース・ソフトウエア開発のポータル・サイトとして知られる「SourceForge.net」の日本版を2002年4月に開設すると発表した。サイトの名称は「SourceForge.jp」。同社とSourceForge.netを運営する米OSDNが共同で運用する予定。

 SourceForge.netは,オープン・ソース・ソフトウエアの開発者に対して,Webサイトやメーリング・リスト,バグ追跡システム,掲示板など,開発を支援する様々な機能を無償で提供している。既に35万人以上の開発者が同サイトを利用して3万6000以上の様々な種類のオープン・ソース・ソフトウエア開発プロジェクトに参加。開発プロジェクトには,データベース管理システム「MySQL」やプログラミング言語処理系「Python」など,主にUNIXやLinuxなどのオープン・ソースOS向けのソフトウエアに加え,「サクラエディタ」のようなWindows専用のソフトウエア開発プロジェクトも含まれている。

 SourceForge.jpではSourceForge.netが提供するすべての機能を日本語でも利用できるようにし,これまで問題だった“言葉の壁”を日本人開発者から取り払うことを狙う。VA Linux Systemsジャパンの上田哲也社長は「日本の技術力が低下していると言われているが,日本にも多くの優秀な技術者がいる。SourceForge.jpによって,日本の技術者が世界へソフトウエアを発信できる場をつくりたい。また,ソフトウエア開発者の育成というインキュベータ的な役割も担いたい」と抱負を述べた。同社では,国内にある他のオープン・ソース・ソフトウエア開発プロジェクトとも協力し,SourceForge.jpでの活動を活発化させる計画である。

武部 健一=BizTech編集)