クボタシステム開発は2002年2月19日,マニュアルを自動生成するためのパッケージ・ソフト「PROSPERAS(プロスペラス)」を4月1日に出荷すると発表した。製造業のサービス・メンテナンス・マニュアルや家電の取扱い説明書などの作成や改訂作業を支援するための製品である。

 PROSPERASは,テキスト文章・画像・動画・音声などの「素材」,章立て・レイアウトなど規定した「マニュアル構造」の2つをDBへ登録しておけば,それらを組み合わせてXML形式のマニュアル・データを自動生成する。

 そのデータを,DTPソフト用のSGML,WWWブラウザ表示用のHTMLといった形式に変換して出力できる。そのほか,マニュアルのバージョン管理や多国語に対応させる機能などを備える。

 「専門知識が必要であったマニュアルの作成作業を標準化・自動化することで,タイムリに改訂できる。しかも,データをWebで公開したり,CD-Rなどで配信したりすることで,紙を配布するコストも削減できる」(エンジニアリング部ソリューショングループマネージャ 竹内一郎氏)といった効果が見込める。

 PROSPERASの導入作業には「導入メソドロジー」という手法を用いる。「現状マニュアル分析」「新マニュアル構造決定」「稼働テスト計画書作成」「ユーザ教育」などの14段階にフェーズを分割して導入作業を進める。

 各フェーズでは独自のテンプレートを用いて「現状マニュアル分析書」「新マニュアル標準書」「稼働テスト計画書」などが作成される。「フェーズ分割で作業範囲を明確にし,テンプレートで作業効率を高めることで,分析開始から本番稼働までを4カ月間で実現できる」(マーケティング部課長 藤塚彰廣氏)という。

 価格は,PROSPERASパッケージと導入メソドロジーから構成される「PROSPERAS COREパッケージ」が2000万円から。事前準備のコンサルティングは500万円から。

 サーバー側ソフトの稼働OSはWindows 2000 Server,そのほかにDBMSのSQL Server 2000が必要。クライアント側ソフトの稼働OSはWindows 2000 Professional,そのほかにDTPソフトのFrameMaker+SGML6.0が必要。

井上 英明=日経オープンシステム)