イーエムシー ジャパンは2001年11月2日,ディスク容量やデータ・コピーの管理などを行うストレージ管理ソフト群を発表した。同社が提唱するストレージ管理に関するビジョン「AutoIS(Auto Information Storage)」に基づくソフトウエア製品で,異機種混在環境でのストレージ管理の自動化,および簡素化を狙った製品である。

 発表したのは,(1)統合的な管理コンソールを持つツール「EMC ControlCenter(以下,ECC)/Open Edition」,(2)データ・コピー機能の操作などを簡略化するツール「ECC Replication Manager」,(3)ストレージの利用状況などのレポートを作成するツール「ECC StorageScope」,(4)他社製品との連携を行うミドルウエア「WideSky」---の4製品。出荷日は製品によって異なり,ECC Replication Managerは11月2日から,ECC StorageScopeは11月30日から,ECC/Open EditionとWideSkyは2002年1月から,それぞれ出荷開始する。稼働OSは,いずれもWindows NT/2000。価格はデータ容量や稼働環境によって異なり,例えばECC Replication Managerは数百万円から。

 ECC Replication Managerは,データ・コピーの操作などをGUIツールで設定し,設定した操作をタスクとして管理する製品。当面は,同社のストレージ機器「Symmetrix」とその上で稼働するデータ・コピー・ソフト「TimeFinder」を対象とする。2002年1月に他社製品との連携を行うミドルウエア「WideSky」が提供されると,他ベンダーのストレージ機器や主要なリレーショナル・データベース管理システム(RDBMS)などを対象とすることができる。

 他社製品との連携を行うミドルウエア・ソフト「WideSky」は,他社製のストレージ機器,サーバーOS,RDBMSなどに対応するエージェント・ソフトを用意する。2002年1月時点で対象とする主な製品は,(1)米Compaq Computer,米Hewlett-Packard,米Hitachi Data Systems日立製作所の100%子会社),米IBMなどのストレージ機器,(2)主なUNIXとWindows NT/2000,LinuxなどのサーバーOS,(3)Oracle,IBM DB2 UDB,Microsoft SQL Server 7/2000などのRDBMS。WideSkyとECC Replication Manager,ECC/Open Editionを組み合わせることで,例えば,(1)日立製作所製ストレージ機器に備わるデータ・コピー機能の操作を一元管理する,(2)Oracleと連携し,ストレージ機器上のデータ・コピー機能を使ってバックアップを作成する---などが可能になる。

松山 貴之=日経オープンシステム)