オービックビジネスコンサルタント(OBC)の関連会社であるOBCインターネットサービスは,2000年11月から開始するASP(Application Service Provider)およびWebホスティング・サービスで,Linuxをはじめとするオープン・ソース・ソフトウエアを全面採用することを明らかにした。同社にとっては,安定したプラットフォームを低コストで得られるメリットがあり,ユーザーにもそのメリットを還元するねらいだ。サービス開始から1年で顧客1万社の獲得が目標であり,実現すれば数百台のLinuxサーバーが使用されることになる。

 OBCインターネットサービスのアプリケーション・サービスは,OBC製品を中心に提供する。ECサイト構築パッケージ「EC奉行」を採用したサービスと,グループウエアをASPで提供する予定で,サーバーOSにはLinuxを用いるほか,データベース管理システムにPostgreSQL,Webアプリケーション・サーバーにZope,開発言語にJavaという,オープン・ソース・ソフトウエアを中心にした構成になる。

 OBCは会計・給与など業務パッケージの大手ベンダーであり,既に2000年4月から「商奉行・蔵奉行2000 新ERP with Oracle8i for Linux」などのLinux対応製品を販売している。また2000年10月末に出荷した「EC奉行」はOSにLinuxを採用するだけでなく,Javaサーブレット・エンジンのJServやPostgreSQLなど,ミドルウエア部分も積極的にオープン・ソース・ソフトウエアを採用している。

高橋 信頼=日経オープンシステム

(IT Pro注:[6月7日付けの,OBCインターネットサービスの営業開始と業務内容の発表資料。設立は4月である])