情報通信審議会の接続委員会は2005年2月14日,NTT東西地域会社が2004年12月に認可申請したドライカッパー(加入電話と併用しないメタル回線)などの2004年度分の接続料(NTT東西に他事業者が支払う設備使用料)の改定案を大筋で認める報告書案を作成した。今回の改定案の審議では,情通審が意見募集を2回に分けて実施した。寄せられた意見や審議の中で,新たにNTT東西による加入電話回線の「名義確認問題」が浮上することになった。

 意見募集では,NTT東西やそのほかの固定通信事業者などから合計14件の意見が寄せられた。そのなかでソフトバンクBBは,NTT東西の加入電話と他事業者のADSL(非対称デジタル加入者線)サービスを同じメタル回線で重畳(ラインシェアリング)して提供する際に支払う接続料について,「料金をもっと下げられる」と指摘した。具体的には,「ユーザーがNTT東西に加入電話回線の契約変更を申し込む時に,NTT東西が実施している契約者名義の確認作業を省略すれば,その作業にかかるコストの分だけ接続料を下げられる」というものだ(詳細は日経ニューメディア2005年2月21日号に掲載)。