古河電気工業は2005年1月24日,KDDIが提供する「CDMA2000 1xEV-DO」方式の移動データ通信サービス「CDMA 1X WIN」を使ってVPN(仮想閉域網)を構築できる企業向けブロードバンド(高速大容量)ルーター「FITELnet-F120」を,1月末に発売すると発表した。拡張スロットに1xEV-DO対応のデータ通信カードを装着すれば,KDDIの1X WINを利用したIP-VPNやインターネットVPNを構築可能になる。主に,ADSL(非対称デジタル加入者線)やFTTH(ファイバー・ツー・ザ・ホーム)回線を使って企業システムに接続しているユーザーが,1X WINをバックアップ回線に使う用途などを想定している。このため,ADSLなど通常利用する回線の障害時に1X WIN回線に自動的に切り替える機能や,復旧時に自動的に通常回線に戻す機能を搭載した。価格は,13万1250円である。

 ブロードバンド回線のバックアップ用としては,これまでISDNを利用するユーザーが多かった。しかし古河電気は,バックアップ用でも高速な通信環境を求めるユーザーが多いとみて,ISDNより高速な1xEV-DO方式に対応することにした(1月24日発表)。