移動通信事業への参入を検討しているソフトバンクが,第2世代携帯電話(PDC)サービスを手がけるツーカーグループ3社の買収を親会社のKDDIに打診しているという一部報道があった。これについて,ソフトバンクは買収の打診を否定し,KDDIはノーコメントとしている。

 2004年以降,ソフトバンクが新規参入のために既存の移動通信事業者を買収するという噂は絶えない。しかしソフトバンクは現在,サービスエリアの整備が容易な800MHz帯と,新規参入事業者にも割り当てられる1.7GHz帯の周波数割り当てを総務省に求めている。この状況を考えると,ソフトバンクがツーカーを近く買収するという見方は,それほど現実味のある話とは言えない面がある。今ツーカーを買収すれば,総務省が1.7GHz帯などをソフトバンクに割り当てる必要はあまりないと考える可能性があるからだ(詳細は日経ニューメディア2005年1月24日号に掲載)。