ソフトバンクは2004年10月26日,英Cable and Wireless(C&W)の日本法人で,固定通信サービスの売上高が国内5位の通信事業者「ケーブル・アンド・ワイヤレスIDC」(C&W IDC)を買収すると発表した。今回の買収によりソフトバンクグループは,子会社の日本テレコムなどを含めた固定通信事業全体の売上高で,KDDIの2003年度通期の売上高の5400億円に匹敵する規模となる見通しだ。2004年5月の日本テレコム買収に続いてC&W IDCも傘下に収め,法人市場の顧客基盤を一気に固める狙いである。

 ソフトバンクにとって今回の買収の目的は大きく二つある。一つはC&W IDCと日本テレコムのネットワークを統合し,直収型固定電話サービスの設備利用効率を高めることである。もう一つは,直収型固定電話サービス市場で日本テレコムとC&W IDCの二つのブランドを使い分け,市場ごとにユーザー獲得を進めることである(詳細は日経ニューメディア2004年11月1日号に掲載)。