ケーブルテレビ(CATV)統括運営会社の「ジュピターテレコム」(J-COM)は,傘下のCATV局で提供しているCATV電話サービスのプラットフォームを他事業者に提供する新事業を先ごろ開始した。J-COMからの提案を受けて関東地区や近畿地区などの大手CATV事業者が,導入に向けた検討を現在進めている。J-COMのプラットフォームを使えば,NTT東西地域会社の加入電話を代替可能な電話サービスをCATV網経由で提供できるようになる。

 J-COMから提案を受けた事業者の多くは,0AB-J番号を使う電話サービスの提供について真剣に検討しているようだ。しかし,実現までには多くの課題が横たわる。例えば,CATV事業者には「050」ではじまる専用番号を使うIP電話サービスを始めて間もないところが多い。こうしたIP電話用設備の導入直後に,新たな設備投資が必要になる問題がある。こうしたことから現段階では,事業者によってJ-COMの提案に対する見方が分かれている(詳細は日経ニューメディア2004年10月18日号に掲載)。