情報通信審議会の「携帯電話等周波数有効利用方策委員会」は「IMT-2000 TDD方式技術的条件作業班」を設置して2004年9月中旬から,TDD(時分割復信)方式を使う第3世代移動通信(IMT-2000)システムの技術条件などについて検討を開始した。2005年2月までに技術条件を盛り込んだ報告書をまとめる。これを受けて情通審は3月に,総務省に答申する予定である。

 技術条件が決まれば,日本でTDD対応システム向けに確保されている2.01G~2.025GHzの15MHzの周波数帯域の割り当てに道が開かれる。同帯域の獲得希望をすでに表明しているソフトバンク・ビー・ビー(ソフトバンクBB)やイー・アクセスにとっては,待ち望んでいた取り組みといえる。しかし,技術条件などを検討する作業班は今後,世界的にみた普及状況などTDD対応システムに対するいくつかの不安を抱えたまま審議を進めていくことになりそうだ(詳細は日経ニューメディア2004年9月27日号に掲載)。