移動通信事業者の間で,携帯電話機を内線電話機としても使えるようにするサービスを開発する動きが相次いでいる。発表の先陣を切ったのはKDDIだ。2004年6月8日に,自社の移動通信サービス「au」の携帯電話機をオフィス内など特定のエリアで内線電話機として,屋外で通常の携帯電話機として使えるサービス「OFFICE WISE」を,11月30日に開始すると発表した。

 NTTドコモは,無線LANと自社の第3世代通信サービス「FOMA」に対応する「デュアルモード携帯電話機」を開発し,内線電話機能を実現する計画である。デュアル携帯電話機は,2003年12月に試作機を完成させた。2004年夏にも発売するとみられ,ほぼ同時期に内線電話サービスが提供されそうである。ボーダフォンも同様のサービスを検討中としており,両社に後れを取らない姿勢をみせている。ただし,ターゲットとなるユーザー層や販売戦略の違いなどによって,各社が採用した技術は異なる(詳細は日経ニューメディア2004年6月14日号に掲載)。