電力系通信事業者の「パワードコム」は2004年5月18日,2003年度(2004年3月期)の決算を発表した。売上高は1693億2700万円と前年同期(合併前のパワードコムと東京通信ネットワークの売上高の合計)に比べて7%の減収,経常損失は120億5600万円で同19%の赤字拡大となった。赤字幅拡大の最大の要因は,収益の柱である電話事業においてトラフィックが大幅に減少し,NTT東西地域会社に支払う接続料の事後精算費用が発生したことである。

 2004年度の業績見通しは,7月以降に発表する計画である。今後は人員整理や業務効率化を進めて,業績の改善を図る。ただし,「2004年度はフュージョンコミュニケーションズとの電話事業の統合に伴う費用負担が発生する見通しで,収益改善に向け楽観はできない状況」(白石智社長)とした(5月18日発表)。