電力系通信事業者の「パワードコム」と新興通信事業者の「フュージョン・コミュニケーションズ」は2004年3月25日,両社の電話事業を統合することで最終合意したと発表した。4月に開かれる両社の株主総会を経て,7月1日に事業統合を完了する予定である。

事業統合の方法は,パワードコムが分割した電話関連事業をフュージョンに統合し,フュージョンが10万4027株を新たに発行してパワードコムに割り当てる形になる。これによりパワードコムは,フュージョンの株を54.27%保有する筆頭株主となる。ただし,新たに発行する株は資本準備金に組み込まれるため,統合後のフュージョンの資本金は105億7500万円で現状と変わらない。電話事業を統合した後のフュージョンは,市内・市外の中継電話サービスからIP電話サービスに事業をシフトし,2005年度に経常損益ベースでの黒字化を目指す(3月25日発表)。