KDDIの小野寺社長は2004年3月17日の会見で,一部の報道機関が伝えた法人営業部門の分割について,社内で検討している事実を認めた。法人向けサービスの収益性が悪化していることから,「経営の効率化とサービス内容の強化を図る必要があると判断し,分社化を一つの選択肢として検討している」と述べた。ただし,具体的なサービス内容や人員構成については検討中とした。

 分割を検討している法人営業部門については,固定通信サービスだけを切り離すのではなく,企業向けの移動通信サービスなども合わせて分割後の新会社で提供する可能性を示唆した。今後は,移動通信サービスの「au」とIP-VPN(仮想閉域網)などの固定通信サービスを組み合わせたソリューションも強化するとした。一方KDDI本体にも,FTTH(Fiber To The Home)サービスの「光プラス」をはじめとした個人向けの固定通信サービスは残す考えである(3月17日発表)。